人間の寿命がこれほど長いのは現代医学のおかげだとしたら、すべての病気が寿命を縮めてしまうのでしょうか?
人間の寿命について、他の動物の寿命と比較してよく言われる事実の一つは、人間がこれほどまでに長生きしている主な理由が現代医学にあるということです。以前は寿命に影響を与えていた病気を治療することができるので、人間の寿命が大幅に延びる可能性がはるかに高くなっています。しかし、これは次の2つの可能性のある(相反する)論理的な結論につながります:
- 現代医学以前に致命的な病気にかからなかった人は、現代人と同じように長生きしていたのですが、これは、ほとんどの動物よりもはるかに長い90年以上も生き延びることができるということを意味しています。人が経験するすべての病気は、何らかの方法で体を弱らせ、将来の歳月を奪う。ということは、現代医学の寿命を延ばすための役割は、病気を治療して、徐々に寿命が縮まないようにすることだということになります。つまり、10人に9人が30歳の時に致命的な病気で死に、10人に1人が病気を避けて80歳で死んだとすると、平均寿命は35歳である。
もし後者が本当ならば、誰もが経験する死なない病気の期間が短いことは、平均値の結果というよりも、誰もが同じ35歳まで寿命を縮めていることになります。
**それぞれの病気が寿命を縮めているのか、それとも、近世医学以前に寿命が低かったのは平均値の結果なのか、人間は常に例外的に長生きする能力を持っていたのか、ということです。